古今亭志ん朝「品川心中」女の寿命は短い?
兼六園と後楽園とならんで日本三名園といわれる、水戸の「偕楽園」に行った時の梅の写真です。気づけば梅の見ごろも終わってしまいますが、この時期になるとあの素晴らしい景色をまた見に行ってみたいと思ってしまいます。
さて、お花見をするのに花の見ごろというものがありますが、その時期というものは気づけばあっという間に終わってしまいます。人間というものも見てくれだけを考えると輝いている時期、「見ごろ」というものは一瞬なのかもしれません。今回はそんな「見ごろ」が過ぎてしまった女郎が中心のお噺「品川心中」の感想です。
一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いのあった品川の女郎お染。しかしこういうところでは、男は一生を添い遂げようという人を探すのではなく、ただ一夜いい思いをしたいがためにやってくるもの。少し歳がいってしまうとお客様が上がってくれなくなる。男というのは薄情なもんですね。
ただこれは女性に限ったことじゃなく男も年を取りますから、やっぱり若いほうがいいと思うのは男女共通なのでしょうか。なかには年をとってもわりかしずっときれいな女性もおりますが(深キョンとかガッキーとか)。
お染の心中相手に選ばれた金蔵とひと悶着あったあと、金蔵が親方のところへ向かってからが聞き所だと思います。金蔵が来たことによって、バクチをやってるのがばれたと思い込み、若い連中が一目散に隠れだす。そこからのドタバタはなんとも間抜けで面白かったです。
演目だけを聞いた時は、人情噺かなと思っていましたが振り返ってみると全体を通して面白おかしいお噺でした。是非皆さんも一席どうぞ。