きゅうすの初心者落語傾聴

主に古今亭志ん朝師匠の落語を聞いた感想を書きます。

古今亭志ん朝「火焔太鼓」を聞いて

 この前新宿末広亭に行き、久しぶりに生の高座を堪能してきました。

やっぱりスポーツと同じで映像を見るのと生で見るのは、臨場感といいますか大分違うものだと感じます。どの落語家さんにも十八番というのはあるでしょうが、今回は志ん朝の父古今亭志ん生も得意とした演目「火焔太鼓」の感想です。

 

 こちらの噺を聞いた感想は、最初から最後までしっかり笑える内容だということです。

 

 登場人物は道具屋さんのご夫婦とお殿様とその後家来がでてきます。主人公はこのご夫婦の旦那。どこかぼけているところがあり、あまり商売も得意ではない様子。そのため奥さんからよく小言を言われているようです。噺のなかでこのご夫婦、よくケンカをしているものとみて取れますが、おそらく長く続く、あるいは一生を添い遂げる仲とはこんな二人のことを言うんじゃないかと思います。

 要所要所に笑いどころがあるため、最後まで飽きずに聞くことができる内容ではないかと思っております。私が考える聞き所は、お殿様のご家来が店に来た後のご夫婦のやり取でしょう。旦那の嫌いなものを並べて楽しそうな奥さんとビビる旦那。あの時の間が何とも言えません。

 

 ただ、ひとつわからなかった部分がありましてオチの半鐘というのが何のことかよくわかりませんでした。字をみれば何となく想像できますが、火事の時に鳴らす鐘のことだとか。落語を聞いているといろんな知識が身につきそうですね。

 

 是非皆さんも古今亭志ん朝「火焔太鼓」を聴いてみてはいかがでしょうか。